【World U スタッフ ブログ】
フリーエージェント社会の到来
自分に合った働き方の中にある本物の自由を探し求めて

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自分に合った靴を選んで一歩外の世界へ

中学生の時に、親切な靴屋の店主が、左右の足の大きさが若干違う事を教えてくれた。しかし、その左右の違いに対応した既製品はもちろん存在しなかった。少し大きい右足に合わせたサイズの靴を履くことが当たり前であり、自分の理想に完全に合致した物に出会うことへの諦めの気持ちが、潜在的に頭のどこかにある。しかし、大人になってオーダーメードの靴を作った時に、自分の足の形に合わせた靴を強く求めさえすれば、意外と簡単に手に入ることを知った。私はただ、自分に合った靴の入手方法を詮索していなかっただけなのだ。
これは靴に限った話ではなく、働き方においても非常に似たことが言える。特定の枠組みの中では無理だと決めつけていた事が、その少し外の世界では難なく実現できる対象であるかもしれない。

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閉ざされた扉を開放する

今回ご紹介する「フリーエージェント社会の到来」では、高度成長期を支えてきた組織の団結力、気合、根性、愛社精神ではなく、新たな働き方であるフリーエージェントとしての働き方を紹介している。組織か個人という不毛な二分法ではなく、組織をうまく活用しつつ、同時に個人としての自由や成功を謳歌する働く人たちをフリーエージェントと定義付けている。
オフィシャルなデータとして、日本の現状を見ることができる。総務省調査統計局の労働力調査によると2017年、日本の就業者数は6,563万人で、その中で自営業主・家族従業者(≒フリーエージェント)は690万人で就業者の10%強である。本書によると4人に1人がフリーエージェントにあたるアメリカに比べると、まだまだ少ない割合であるが、ランサーズ株式会社の調査によると、企業に勤める従業員の約4分の3にあたる76%の人が副業をしてみたいと考えており、約25%の従業員が独立をしたいと答えたそうだ。物資に対する欲求が飽和状態になった現在、心の豊かさを求めた働き方へのシフトチェンジは、間違いなく加速している。

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あなたらしくいる為の仕事選び

ハーバード大学の心理学者のロバート・ウォールティンガー氏も「富や名声、仕事の業績では幸福度をあげる事はできない。大切なのは愛のある人間関係を作ること」と研究結果を発表している。組織に属することなく働くことができ、自分の好きな場所で、好きなタイミングで、更には好きな仲間と仕事をすることを求める流れは自然なことであり、理想を追い求めた働き方が許される時代に変わりつつある。この時代の変化はエンジニアで経営者であったフレデリック・ウィンズロー・テイラーが提唱したテイラー主義のように、無駄のない機械的で画一的な生産システムと相反した、個人の事情、希望に合わせたテイラーメード(注文したて)の働き方を認める「テイラーメード主義」と呼ぶことができる。

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大手企業や安定した企業に対しての憧憬

まず知っておきたいことは、”大手企業”や”安定した企業”といった文言に惹かれるのは日本人特有の考えではなかったことである。1990年代に入るまでの50年間、IBMは企業における家族的温情主義の象徴的な企業であった。それ故に全社で「完全雇用」呼ばれる形態をとっていた。業績が悪化しても、景気が落ち込んでも従業員を解雇しないことを約束していた。世界最大の航空機メーカーであるボーイングも会社を”ファミリー”と称し、過度に従業員を大切にしていた。90年代に入り、IBMはグローバル化の進展や新たな競争相手の台頭などで、92年〜93年にかけて12万人の人員削減を行った。ボーイングもアジア経済の低迷や航空機業界内の熾烈な競争により、98年に「ボーイングはファミリーではなく、チームになる」と宣言した。昨今、国内の総合電機メーカーでも業績不振によりリストラを余儀なくされた。定年を迎えるまで、一つの企業で働き続けられる保障など、どこにもないのである。自分の気持ちに正直になり心身の安定を求めて企業を選ぶことが大切なのかもしれない。

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自らが決めた道を歩み続けよう!

心理面の変化は、キャリアマネジメントの考えが覆されたことに起因する。終身雇用が前提のキャリアは、まるでエレベーターに乗り込むようなものであった。乗り込むことができさえすれば、あとは行き先のボタンを押して、エレベーターを必要以上に揺らすことなく、目的地に辿りつけばいい。仮に辿りつかなくても、生活水準が著しく悪化することはほとんどなかった。しかし、今日のキャリアマネジメントは山登りと似ている。危険と隣り合わせの道を、自分の力と戦略を元に歩み続けないといけない。これまでのキャリアパスと違って、自動で登っていくことができない仕組みへと変わってしまった。

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決して一人ではない~ヨコの繋がりと忠誠心~

これまでの説明だとフリーエージェントへの道は、危険と孤独だらけのように聞こえるが、生きるうえで不可欠な要素である「人との繋がり」は形を変えて存在する。従来の上司や組織に対する縦の忠誠心ではなく、チームや同僚、顧客、業界や職業、あるいは家族や友人に対してのヨコの忠誠心が強化される。タテとヨコの忠誠心は性格が異なるだけでなく、忠誠心の数も異なる。縦の忠誠心は単一の強い結びつきに依存しているのに対し、ヨコの忠誠心は強度や持続期間の異なる多数の結びつきによって成り立っている。縦の忠誠心が一本の太いロープだとすれば、ヨコの忠誠心は複雑に入り組んだ雲の巣のようなものと言える。このように一見、危険と孤独が多く付きまとうように感じるフリーエージェントとしての働き方も、人との繋がりが希薄になることはない。むしろ、人と人との繋がりは企業と企業の繋がりよりも、人間味あふれた関係性を築きあげることもできる可能性も秘めている。

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唯一無二の自分

究極の自由は自分らしくいることであろう。しかし、従来の職場では奨励はされていないのかもしれない。それとは反対にフリーエージェントの労働倫理は、自己表現が許されている。時には自己表現を強要される。フリーエージェントとしで働くということは、自分の名前の看板を背負って働くということである。自分を表現すること以外、その看板の価値を高める手段はないのかもしれない。社会学者のローレンス・ピーターが提唱した「ピーターの法則」では、組織の中での昇級は、それ以上の職位への昇格の見込みがない時に止まる。つまり、組織の中には限界に達した人で埋め尽くされたことになる。フリーエージェントの場合は特定の組織間での地位の向上は要求されていないので、自分が最も得意とする分野で常に勝負ができる。人には力が発揮しやすい領域があるので、フリーエージェントの働き方は非常に理にかなっていると言える。

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自由と共に多くの責任を背負いながら生きる

自分らしくいられて、自由な状態は確かに理想のように見える。しかし、それだけでは不十分である。フリーエージェントの三つ目の労働倫理に責任がある。自由で自分らしく生きるためには、大きな責任を伴う。しかし、それから目を背けて、責任を他人や組織に押し付けることは、同時に自由と自分らしさを放棄していることになる。自らの言動と行動に責任が付随していることはごく自然なことである。

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自分にとっての成功を追い求める

最後の労働倫理は、自分なりの「成功」を定義づけることである。米国プリンストン大学のダニエル・カーネマン教授とアンガス・デートン教授らが、米科学アカデミーにて発表している実験では700万〜800万円程度を境に、年収と幸福度と上昇の相関はなくなるというものである。残念ながら、収入を増やしていくことだけでは人は幸せにはなれないようだ。
人によって幸せを感じる瞬間や対象は違う。だからこそ、自分が本当に手に入れたいモノを追い求めればいい。他人がとやかく言う問題ではないし、周囲を気にする必要も全くない。とはいえ、自分のなりの成功を見つけ出すことは簡単なことではない。更には、それがいつ見つかるかも分からない。ただ一つ言えることは、成功の定義や生きる意味を考えたり、成功の為に日々邁進すること自体が成功の大事な要素なのかもしれない。

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変わり続ける仕事〜現存の仕事は過去の産物となる〜

「2011年度にアメリカの小学校に入学した子供たちの65%は、大学卒業時に現存していない職業に就く」。ニューヨーク市立大学のキャシー・デビットソン教授がインタビューで語った内容である。また、文部科学省は「2030年には、日本は少子高齢化が更に進行し、65歳以上の割合は総人口の3割に達する一方、生産年齢人口は総人口の約58%にまで減少すると見込まれている。同年には、世界のGDPに占める日本の割合は、現在の5.8%から3.4%にまで低下する」といったデータもあり、日本の国際的な存在感の低下も懸念されている。これに加えて、インターネットの普及やグローバリゼーションの加速によって、働き方が大きく変化することは容易に推測できる。

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自分に合った働き方の中にある本物の自由を探し求めて

定年まで楽しみを残さないで、オンタイムで学べないだろうか?
2016年の経済産業省の「中小企業・小規模事業者の現状と課題」によると、70%以上の労働者が中小企業で働いており、99.7%もの事業が中小企業にあたる。シンプルに考えて、就職する際に大企業の中から仕事を探すという事は、1%に満たない企業の中から「自分に合った仕事」を探していることになる。残りの99%の中には、自分の大好きなビジネスコンテンツがあるかもしれないし、同じ夢やヴィジョンを持った同志が集まっている可能性もある。また、好奇心を満たしてくれるような“学びの場”が用意されているかもしれない。企業サイドも学生や転職希望者の人生のヴィジョンによって採用を決める等、新たな採用方法を始めている。自分に合った企業や働き方で、若くから好きなことを好きなだけ学べるチャンスはいくらでもある。フリーエージェントは好きな事を仕事にできるので、学ぶことと知りたいこと(好奇心)がリンクすることが多い。

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未来はいつでも僕らの意志の中に

心理学博士のリンダ・グラットン氏と経済学者アンドリュースコットらによって書かれた「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)」によると、2007年に日本で生まれた子どもの50%は107歳まで生きるという。この事からも、これまでの一般的なライフサイクルである「教育→仕事→引退」といったロールモデルは適応できなくなってくる。今後、寿命がどれだけ延びたとしても、人生には必ず終わりがある。現在、何歳であろうと、どんな環境下にいようとも、自分の人生を見つめ直し、働き方に関してじっくり考えてみてはどうだろうか。

今時代は変わると世界は叫ぶ。しかし、それを成し遂げるのは私たち次世代のミッションだと思う。諸先輩方が創り上げてくれた歴史から多くを学び、私たちが夢を語り生き生きと活躍できる日本の中小企業を支えたいとこい願う。
一歩外の世界にはあなたを受け入れてくれる文脈は無数に存在する。そこには、今いる場所からでは、見ることの出来ない素敵な景色が広がっている。自分にもっと素直になって、自分のVisionを探求してみょう。まずは一歩を踏み出す勇気が今こそ必要なのかもしれない。限られた時間の中にある、無限の可能性が広がっていくイメージを抱きながら。
                      World U Academy :Junya

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~人が生きる奇蹟の組織創造を目指して~ 
ビジョン経営を実現する 株式会社ワールドユーアカデミー
 

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